【体験談】30代・やりたいことがなかった僕の異業種転職

「やりたいことがわからないまま、30代になってしまった…」
「周りは着実にキャリアを築いているのに、自分だけが取り残されている気がする」
「これまでのキャリアに一貫性がなくて、自分の強みが何なのか分からない」

もしあなたが今、ほんの少しでもこんな風に感じているなら、この記事はあなたのためのものです。

僕もかつては、心の底からそう思っていました。
建築士になる夢に破れて大学を中退し、10年近くも異業種を転々とする「回り道」だらけのキャリア。それは僕にとって、拭い去れない劣等感とコンプレックスの塊でした。

しかし、今なら断言できます。
その回り道こそが、他の誰にも真似できない「最強の武器」になったと。

この記事でわかること
  • 「やりたいことがわからない」という悩みの本当の原因と、そこから抜け出すための具体的な第一歩
  • 一見バラバラな経歴(回り道)の中から、あなただけの「最強の武器」を見つけ出す3つのステップ
  • 「好きなこと」探しで疲弊しない、本当に後悔しないキャリアの築き方
  • 僕がキャリアのどん底から這い上がるきっかけとなった、人生を変える3冊の本
  • あなたの過去のすべての経験が、未来に繋がる「必然」だったと確信できる思考法

あなただけの「最強の武器」を、一緒に見つけましょう。

目次

大学中退の僕たちはなぜ「キャリアの正解」という呪いに縛られるのか

キャリアに悩み始めると、不思議と自分の人生が「間違いだらけ」だったように思えてきませんか?その正体は、僕たちが社会の中で無意識のうちに刷り込まれてしまった、3つの強力な「幻想」です。

幻想①:もはや存在しない「理想のキャリアモデル」

僕たちの親世代が信じていた「良い大学を出て、良い会社に入り、定年まで勤め上げる」という成功モデル。これは高度経済成長期に最適化された、もはや過去の価値観です。

僕も転職のたびの父親から、「定年まで長く働けるところを探せ」と言われ続けてきました。

頭では「時代が違う」と分かっていても、この「エリートコース」という幻想は、今も強力な呪いのように僕たちを縛り付けます。この一本道から外れた瞬間、僕たちは「自分は社会の脱落者だ」という根拠のない錯覚に陥ってしまうのです。

現代では終身雇用が崩壊し、働き方が多様化する現代において、この考えを頼りにすることは、かえってキャリアのリスクを高めることにつながります。

幻想②:SNSが加速させる「他人との比較地獄」

スマートフォンを開けば、同級生が海外で活躍していたり、大きなプロジェクトを任されていたり、起業して成功していたり…。加工され、編集された友人たちの「最高の瞬間」が、否応なく目に飛び込んできます。

それと比べて、自分のパッとしない現実。

「もっと計画的に生きていれば…」「あの時、違う選択をしていれば…」と、過去を悔やんでは自己嫌悪に陥る。この無限ループが、僕たちの自己肯定感を、まるでヤスリのように少しずつ削り取っていきます。

しかし、忘れてはいけません。SNSは人生のハイライト集であり、その裏にある苦労や悩みは決して見えないということを。

幻想③:「点」でしか見えないキャリアが生む「無力感」

僕のように異業種転職を繰り返していると、自分のキャリアが「点」として散らばって見えがちです。「マクドナルドのアルバイト」「アパレル店長」「売れない営業」「施工管理」…。これらの経験がバラバラに存在していると、そこには何の脈絡も、一貫性もないように感じてしまいます。「自分は何も積み上げてこられなかった」「キャリアに芯が通っていない」という無力感は、ここから生まれるのです。

これらの「点」は、正しい視点で見れば、あなたの「最強の武器」を構成する重要な「部品」に他なりません。

【ポイント
「理想のキャリア」という幻想に気づく。
社会や他人が作った「こうあるべき」という古い価値観が、自分を苦しめている根本原因だと理解することが第一歩です。
他人との比較が無意味だと知る。
SNSなどで見る他人のキャリアは、あくまで人生のハイライトです。自分のペースと道のりを肯定することの重要性を学びます。
キャリアを「点」ではなく「線」で捉える視点を持つ。
一見バラバラに見える経験も、必ず未来に繋がる「伏線」であると理解することで、過去への後悔から解放されます。

【実践編】大学中大から異業種転職の「回り道」から「最強の武器」を創り出す3つのステップ

では、どうすればこの呪いを解き、点と点を繋いで一本の線にできるのか。僕が28歳でキャリアの迷子になっていた時に実践した、具体的な3つのステップをご紹介します。これは、あなただけの「武器」を発見し、それを磨き上げるための、非常に重要なワークです。

ステップ1:すべての経験を「具体的な行動(動詞)」で書き出す

ワーク1
これまでの職歴や経験を「アパレル店長」といった役職(名詞)ではなく【「〇〇をした」という具体的な行動(動詞)】で書き出してみる。

これは、あなたの行動特性と、そこで発揮された能力を可視化する作業です。

【僕の具体的な棚卸し例】

・高校のバスケ部時代、自分より上手い選手が多い中で、チームが勝つために、泥臭いディフェンスの役割に徹した。
・マックのバイト時代、国籍も年齢も違うクルーたちに積極的に声をかけ、彼らが働きやすい雰囲気を作り、ピークタイムのシフトを円滑に運営した。
・アパレル店長時代、部下一人ひとりの悩みや目標に耳を傾け、彼らの個性を活かせる役割を与え、一人前に育て上げた。
・不振店の立て直しのため、売上が伸び悩む原因を分析し、商業施設の担当者と直接交渉して最高の催事場所を確保し、予算を達成させた。
・施工管理の部署で、非効率な事務作業を自動化するためにVBAを独学で習得し、部署の残業時間をゼロにした。

このように「動詞」で書き出すことで、肩書や役職の裏に隠れていた、あなたの「本当の能力」が、客観的な事実として浮かび上がってきます。

ステップ2:点と点を繋ぎ、「あなただけのキーワード」を発見する

ワーク2
書き出した「動詞」のリストから共通するキーワードを探す。

これが、あなたのキャリアを貫く「背骨」であり、「キャリアの軸」となります。

僕の場合、最初はバラバラに見えた経験の中に、ある共通点が見えてきました。

【僕のキャリアの共通点】

バスケ(チームを支える)→ マック(人を動かす)→ アパレル(人を育てる)→ 施工管理(チームを作る

僕の経験の根底には、常に「人を動かし、チームを機能させる力」というキーワードがありました。僕は、自分がプレーヤーとして輝くよりも、多様な才能を持つ人々をまとめ上げ、彼らが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作り、大きな目標を達成させることに、喜びとやりがいを感じる人間だったのです。

このキーワードに気づいた時、散らばっていたキャリアの点が、初めて一本の線で繋がり、「これこそが自分の武器だ」と確信できました。

ステップ3:そのキーワードを「未来の目標」に結びつける

「自分は、こういう強みを持った人間だ。だから、これから先は…」という形で、未来のキャリアプランを設定する。

最後に、発見したキーワードを、未来へと繋げます。これは、過去の経験を未来への投資へと転換する、最も重要なステップです。

【僕の未来の目標設定】

「だから僕は、これからも多様な専門家が集まる職人さんたちを率いて、一つのチームを作り上げ、地図に残るような大きなプロジェクトを成功させたい」

このように、明確なキャリアの軸が定まりました。

この瞬間、過去のすべての経験が、未来の目標にたどり着くための「必然的な伏線」に変わったのです。大学中退も、アパレルでの経験も、営業での挫折も、すべてがこの未来に繋がるための、必要不可欠なプロセスだったと心から思えました。

【ポイント】
具体的な「行動(動詞)」で経験を棚卸しする。
「何をやったか」を具体的に書き出すことで、肩書や役職の裏に隠れていた、あなただけの「本当の能力」を客観的に発見します。
経験の中から共通の「キーワード」を見つけ出す。
散らばった経験の中から、あなたを貫く一本の「キャリアの軸」を定義します。これが、あなたの進むべき道を示す羅針盤になります
過去と未来を繋ぎ、自分だけの「物語」を創り出す。
発見したキーワードを未来の目標に結びつけることで、過去のすべての経験が、あなたのキャリアを形作るための必然的なプロセスだったと確信できます

異業種転職の回り道キャリアで学んだ、人生を変える3つの教えと「客観的な事実」

この自己分析のプロセスを通じて、僕が学んだキャリアにおける重要な「3つの教え」を共有します。そして、その教えがいかに現代において有効であるかを、公的なデータと共に裏付けていきます。

教え1:「好きなこと」より「得意なこと」で勝負する

「好きなことを仕事にしよう」というのは、美しい言葉ですが、時に僕たちを苦しめます。僕もかつてはそう信じていましたが、今は違います。

やりがいは、「好きなこと」の中にあるとは限りません。むしろ、「得意なこと」で誰かの役に立った時、感謝された時にこそ、本物のやりがいは生まれるのです。


僕にとってそれは、「人を動かし、チームを機能させること」でした。この得意なことで勝負すると決めてから、僕のキャリアは大きく拓けました。自分の価値を実感できる仕事は、結果的に「好きな仕事」になっていくのです。

教え2:「20代の失敗」は、30代の自分を救う「保険」になる

建築営業で全く成果が出せず、心が折れた経験。それは僕にとって、思い出したくもない黒歴史でした。しかし、施工管理として現場の予期せぬトラブルに直面した時、あの時の無力感に比べれば、どんな困難も「乗り越えられる試練」だと思えました。

20代の失敗は、未来の自分への最高の投資です。その経験が、あなたの精神的な「保険」となり、ストレス耐性を高め、30代、40代のあなたをタフにしてくれます。失敗を恐れて何もしないことこそが、最大のリスクなのです。

教え3:「手に職」の本当の意味と、それを裏付ける客観的データ

僕は今、「施工管理技士」という国家資格を持っています。しかし、「手に職」の本当の意味は、単なる資格やスキルではありません。それは、どんな環境に放り込まれても、自分の頭で課題を発見し、周りを巻き込みながら解決できる「課題解決能力」そのものです。僕がアパレルで培ったマネジメント能力や、独学でVBAを学んで業務改善した経験。これら全てが、僕だけの「職」なのです。

そして、僕が選んだ「施工管理」という職が、いかに客観的に見ても有望であるかを、公的なデータが示しています。

【データで見る】建設業界の深刻な人手不足

結論から言うと、建設業界は深刻な人手不足にあり、これは未経験から挑戦するあなたにとって大きなチャンスとなります。

資料出典:総務省「労働力調査」

  • 就業者数の減少と高齢化:国土交通省の調査では 建設業の就業者数は1997年のピーク時685万人から2022年には479万人まで減少。そのうち55歳以上が約36%を占め、若手はわずか12%弱。2025年以降の大量退職も予測されており、次世代の担い手が圧倒的に不足しています。
  • 人手不足倒産の急増: 帝国データバンクによると、2023年の「人手不足」が原因の建設業の倒産は前年の約2.7倍に急増。これは、仕事はあるのに人手が足りずに倒産する企業が増えていることを意味します。

国土交通省の調査では、2011年以降、建設技能労働者は一貫して「不足」状態が続いており、このままでは2025年に約90万人の労働者が不足すると予測されています。
国土交通省「建設業就業者数の将来推移(建設技能労働者の不足)」

【データで見る】極めて高い「施工管理技士」の需要

人手不足の中でも、現場の司令塔となる「施工管理技士」の需要は特に高まっています。

データ項目数値・状況
有効求人倍率9.09倍(令和5年)。求職者1人に対し9社以上が求めている状態。
建設投資額73兆円超(2024年度見込み)。市場は安定・拡大しています。
若手技術者の減少40歳未満の1級施工管理技士はピーク時の半分以下に。若手の価値が非常に高い。

これらの客観的なデータは、僕が選んだ道が単なる思いつきではなく、極めて合理的で将来性のある選択だったことを裏付けてくれました。

【ポイント】
「得意なこと」で貢献することが、真のやりがいに繋がることを知る。
「好きなこと」探しで疲弊するのではなく、自分の強みを活かして誰かの役に立つことで、自己肯定感とキャリアの満足度が高まることを学びます。
過去の失敗を、未来の自分を強くする「投資」と捉え直す。
挫折や失敗の経験は、あなたの精神的なタフさを養い、今後のキャリアで困難に直面した際の「保険」となることを理解します。
客観的なデータで、自分の市場価値と将来性を確認する。
自分の経験や感覚だけでなく、公的なデータを基にキャリアを考えることで、選択に自信を持ち、より戦略的に行動できるようになります。

【書評】僕がキャリアのどん底にいた時、視界を拓いてくれた3冊の本

最後に、僕がキャリアの迷子になっていた時に、思考のOSをアップデートしてくれた本を、具体的なエピソードと共に3冊だけ紹介させてください。

1. 『マネジメント』(ピーター・ドラッカー):マネジメントに悩んだエリアマネージャー時代の教科書

アパレルでエリアマネージャーになったものの、部下の育成やチームの動かし方が分からず、空回りしていました。

そんな時、本書の

「マネジメントとは、人の強みを発揮させることである」

という一節に出会い、衝撃を受けました。

部下を管理するのではなく、彼らの強みを見つけ、それを活かせる環境を作ることこそが自分の仕事だと気づかされ、僕のマネジメントスタイルは180度変わりました。

2. 『マインドセット』(キャロル・S・ドゥエック):営業で心が折れ、自分の価値を見失っていた時の救世主

建築営業で全く成果が出ず、「自分には才能がない」と落ち込んでいた時に本書を読みました。

自分の能力は固定されていると考える「硬直マインドセット」に自分が陥っていることに気づき、失敗は成長の糧と考える「しなやかマインドセット」へと意識を変えるきっかけになりました。

この本がなければ、僕は挫折から立ち直れなかったかもしれません。

3. 『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』(北野唯我):28歳で自己分析を始めた時の羅針盤

まさに僕が「やりたいことがわからない」と悩んでいた時に出会った本です。

本書で語られる「いつでも転職できるという選択肢を持つことが、結果的に今の仕事への満足度を高める」という考え方や、自分の市場価値を「技術資産」「人的資産」「業界の生産性」で測るフレームワークは、僕のキャリアプランニングの羅針盤となりました。

この本に沿って自己分析を進めたことが、天職への道を切り拓いてくれました。

まとめ:さあ、あなただけの「最強の武器」を手に、未来へ踏み出そう

キャリアに「正解」も「間違い」もありません。

あるのは、あなた自身が歩んできた、尊い「道のり」だけです。
エリートコースから外れたからこそ見える景色があり、そこでしか得られない強さがあります。

あなたの回り道は、他の誰にも語れない、あなただけの「最強の武器」を鍛え上げるための、最高のトレーニング期間だったのです。
散らばっている経験という「点」を、あなただけのキーワードで繋ぎ合わせ、未来のあなたを輝かせるための「武器」を創り出してください。

このブログが、あなたが自分の武器を手に、自信を持って新たな一歩を踏み出すきっかけになることを、心から願っています。

(出典:国土交通省「建設労働需給調査」、帝国データバンク「人手不足倒産」動向調査などを基に作成)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (5件)

【大学中退、その後】絶望から年収700万へ。僕の人生逆転リアル体験談 | TEI-GAKU-TEN|【テイガクテン】低学歴の学習と転職で人生逆転戦略 へ返信する コメントをキャンセル

目次