指示がパスに変わる!職人コミュニケーション術

「年上の職人さんが、なかなか言うことを聞いてくれない…」
「現場のピリピリした空気に、どう話しかければいいか分からない…」
「良かれと思って伝えても、意図がズレて伝わってしまう…」

建設現場の若手監督にとって、経験豊富な職人さんとのコミュニケーションは、大きな壁として立ちはだかりますよね。まるで、自分だけが孤立しているような感覚。僕もかつては、その孤独感と無力感に何度も頭を悩ませました。

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でも、あるとき気づいたんです。これって、僕がずっと打ち込んできたバスケットボールのチームプレーとそっくりじゃないか?と。

監督と職人は、上司と部下である前に、「最高の建物を作る」という同じゴールを目指すチームメイトです。

この記事では、僕がバスケの司令塔(ポイントガード)の経験から学んだ、「指示」を「仲間への最高のパス」に変えるコミュニケーション術を伝授します。この方法で、あなたの現場はきっと変わります。

この記事をよんだらわかること

年上の職人さんとのコミュニケーションがうまくいかない根本原因
「指示」を「信頼のパス」に変える、新しいチームプレー思考
明日から現場で使える、具体的な「6つの連携プレー」
職人さんから信頼され、現場の一体感を高める方法

目次

なぜ、あなたの指示は伝わらないのか?根本にある「心の距離」

まず、職人さんとの間に壁が生まれる原因を考えてみましょう。それは技術や知識の差だけではなく、多くの場合「心の距離」が原因です。

「年下で経験もないくせに」と思われていそうで怖い
「口だけ出して、何もしない」と見下されている気がする
「指示したんだから、やってくれて当然」と無意識に考えてしまう

こうした考えの根底には、「管理者 vs 作業者」という対立構造があります。これでは、まるで敵チームにパスを出すようなもの。うまく連携できるはずがありません。

大切なのは、マインドセットの転換です。

あなたはチームの司令塔であるポイントガード。そして職人さんたちは、それぞれが得意なプレーを持つ、頼れるチームメイトなのです。

元バスケ部が実践する「6つの連携プレー」

司令塔の役割は、ただボール(指示)を渡すことではありません。味方が最もシュートを決めやすい状況を作り出し、チームを勝利に導くことです。そのために、僕が現場で実践している6つの連携プレーを紹介します。

①:【偵察(スカウティング)】相手を知り、仲間になる

試合前に対戦相手を分析するように、まずはチームメイトである職人さんを知ることから始めましょう。

不慣れな監督ほど、職人さんのことを知らないまま、いきなりガチガチの朝礼を始めてしまいがちです。これでは職人さんから「敵」と見なされても仕方ありません。現場のプレッシャーは痛いほど分かりますが、何よりも優先すべきは「仲間を作ること」です。

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「この道、何年なんですか?」
「〇〇さんって、どういう作業が得意なんですか?」

何気ない会話でいいんです。相手の経歴や得意なこと、価値観に純粋な興味を示すこと。これが信頼関係の第一歩です。「俺に興味を持ってくれている」と感じるだけで、相手の心の壁は少しずつ溶けていきます。

②:【作戦会議】「なぜ」を共有し、同じゴールを見る

ただ「これをやってください」と指示するだけでは、人は動きません。「なんでそんな面倒な事をしないといけないの?」という疑問が職人さんの胸に残ったままでは、不満が募るだけです。

バスケのタイムアウトで監督が戦術の意図を説明するように、「なぜこの作業が必要なのか」を具体的に伝えましょう。

「この墨出しを正確にお願いします。次の工程で入る業者さんが、これを基準に作業するので、全体の精度に直接関わってくるんです」

目的が共有されると、職人さんは「やらされ仕事」ではなく、「チームの勝利のために必要な自分の役割」として作業を捉え、腹落ちして動いてくれます。

③:【アシストパス】最高の仕事ができる「環境」を整える

ポイントガードの華は、味方がシュートを決めるしかない、という絶妙な「アシストパス」です。現場監督のアシストとは、職人さんが最高のパフォーマンスを発揮できる環境を先回りして整えることです。

「あそこの足場は、もう少し近い方が作業しやすそうだな」と思えば、鳶さんに1スパン延長をお願いする。
「塗装が終わるまで、板金屋さんが入ると作業が被るな」と判断したら、他の作業を先に進めてもらうよう調整する。

こうした「言われる前の気配り」こそが、「こいつは気が利く監督だな」という信頼に繋がります。ほんの少しの環境整備が、どんな言葉よりも雄弁なコミュニケーションになるのです。

④:【作戦ボード】「言った言わない」をなくす共通認識

試合が白熱すると、声だけの指示は通りにくくなります。そんな時、監督は作戦ボードを使って、視覚的に戦術を共有しますよね。

現場も同じです。重要な指示や複雑な納まりは、口頭だけでなく、簡単な図やメモ、写真に手書きしたものをLINEで送るなど、形に残るもので伝えましょう。綺麗な図面である必要はありません。その場で共有した「作戦ボード」が、認識のズレという最悪のミスを防ぐ強力な武器になります。

⑤:【ハイタッチ】感謝と称賛を、具体的に言葉にする

良いプレーが出たら、チームメイトとハイタッチするように、素晴らしい仕事には「ありがとう」を伝えましょう。

「◯◯さん、ありがとうございます!さすが、ここの納まりが寸分違わず綺麗ですね。本当に助かります!」

これを言えるか言えないかでガラッと変わります。僕も最初は「こんな若造に褒められたってかえって怒らせるんじゃないか…」と感謝を伝えることができませんでした。ですが、勇気を振り絞って「やっぱ〇〇さんの施工は安心できます!」と伝えると今まで見たことないような顔で会話をしてくれる職人さんがいました。

ポイントは、具体的にどこが良かったのかを添えて称賛すること。「自分の仕事の価値を、ちゃんと見てくれている」という事実は、職人さんのプライドとモチベーションを大きく向上させます。

⑥:【自ら動く】汗が最強の信頼の証になる

ポイントガードも、時には自らゴールに切り込んで点を取りにいきます。現場でも、監督だからと腕を組んでいるだけでは信頼は得られません。残材の片付け、材料の移動、脚立作業のサポート…。見渡せば、誰にでも出来る作業は転がっています。そうした仕事に、自ら率先して汗を流す姿を見せましょう。

「そんなこと、やらなくていいよ」きっと職人さんはそう言うはずです。

でも、それでいいんです。その言葉こそが、あなたを仲間として認め始めたサインなのですから。

「職人さんの仕事は僕にはできないから、これくらいやらせてくださいよ~」そう言って一緒に作業をすれば、自然と会話が生まれ、そこから本物の信頼関係が築かれていきます。

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まとめ:コートの司令塔は、あなただ

職人さんとのコミュニケーションは、特別な才能や話術が必要なわけではありません。大切なのは、彼らの技術と経験をリスペクトし、同じゴールを目指すチームメイトとして接する、その姿勢です。

学歴や年齢、経験の差は関係ありません。コート(現場)に立てば、全員が対等なプレーヤーです。

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あなたの「指示」を、チームを勝利に導く最高の「アシストパス」に変えていきましょう。現場というコートの司令塔は、他の誰でもない、あなたなのですから。

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